都道府県マスコットキャラクターと商標

地域活性化のため、知的財産を活用して「地域ブランド」を創造する地方公共団体が多いです。それに、「地域名」や「産品名」ほかにも、「キャラクター」「キャッチフレーズ」なども地域ブランドとして捉えられます。皆さんはびっくりするかもしれませんが、実は地域ブランドとして創造され、商標登録された最も多い類型は「産品名」ではなく、「キャラクター」です。そのため、今回は商標登録された各都道府県のPRマスコットキャラクターをご紹介していきたいと思います。

青森県

岩手県

宮城県                 

山形県

秋田県

福島県

栃木県              

群馬県

埼玉県    

  

                

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

山梨県

長野県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

鳥取県

島根県

広島県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

上記の商標以外、既に出願され、審査を受けているキャラクター商標、又は商標登録出願を検討しているキャラクター商標も当然少なくないです。では、なぜ地方公共団体がこれほど積極的に地域キャラクターを商標出願をするでしょう?実は、キャラクターで商標出願する場合、一般的には識別性が高いので拒絶理由に該当することなく、商標登録に至りやすいと考えられます。また、キャラクターが人気を博しやすく、キャラクターが有名になると、徐々に指定商品・役務を拡大することでキャラクターの権利範囲を拡大することも難しくありません。よって、一つのキャラクターが各種キャンペーン、地域おこし、名産品の紹介など、分野を問わず使用できるのがそのメリットでしょう。地域マスコットキャラクターの中に名度や人気も高い「くまモン」を参考すると、朝日新聞と日本経済新聞に掲載されたくまモンに関する記事により、「くまモン」の売上高が2012年から9年連続増え、累計1兆円に迫ります。更に、「くまモン」の商品は国内に限らず、海外にもビジネスを展開しています。そのため、中国、韓国、香港、台湾、シンガポール、タイ、アメリカ、EU加盟国を対象に「くまモン」の商標登録手続きを行っています。こうして見ると、地域活性化にキャラクターの意義が大きく、国内でだけでなく海外にもアピールするのが期待できます。

参考資料:
櫻谷満一,野口真己,栗原佑介,我妻真二,戸谷景「都道府県を権利者とする登録商標の分析」パテント72巻5号55頁~62頁(2019年)
https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3229
地下 雄大「ゆるキャラ「くまモン」のブランド構築についての研究」商大ビジネスレビュー, 97-112, 2013-03
https://www.u-hyogo.ac.jp/mba/pdf/SBR//2-2/097.pdf
「くまモンの売上高9年連続増、累計1兆円迫る なぜ人気」『朝日新聞DIGITAL』2021年4月10日
https://www.asahi.com/articles/ASP304FWLP3HPLFA007.html 閲覧日:2020 年 10 月 15 日)
「くまモン商品、世界へ 熊本県、海外販売を解禁」『日本経済新聞』2014年5月21日
https://www.nikkei.com/article/DGXNZO71517300Q4A520C1LX0000/ 閲覧日:2020 年 10 月)

SNSでシェア:

情報提供源

本ページの情報はAIとRPAを駆使したクラウドベースの
商標調査・出願・登録システム「すまるか」により生成されました。
商標が取れそうかどうかを確認する先行商標調査は無料で、
原則1週間以内に調査報告書をお送りします。アパレル、飲食、
サプリ、物販、EC、美容、情報発信など、
様々な商品やサービスを提供する中小企業、ベンチャー、
スタートアップ、個人事業主、等の皆様の
商標取得をサポートします。